【DTM作曲の手順解説3】作った曲はミックスして聞ける状態にする。

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考えたら最初で音楽理論は必要って言ってるのに音楽理論使わない説明をしてるんですよね。
おかしいとは思うんですけど、でも最初からスケール、コードとか出して簡単な理論だけ覚えてしまうとまたその人の作品が強く縛られるというのもまた事実…。
昔、コードのCをずっと弾きながらずっとずっとドミソミドミソミ…という曲を作ったのでそういう風になってほしくないのですね。
コードの内の音しかメロディに入らないというのは本当に初歩の初歩の話なので、ここまでしかやらないのならいっそ勉強しない方がいいんですよね。
恥ずかしながら専門はいるまでハ長調ではC以外のコード使うには特殊な条件が必要と思っていました。2年前の話ですね。本当に恥ずかしい話だ。

長くなってしまいましたがいろいろ考えて書いています。不十分な点も多いのでどうか、「ここが分かりづらい!」などは是非言ってほしいのです。

では今回もよろしくお願いします!

コンプの話とかは今回はしないことにしました。まずは心を折れさせずに曲を完成へと導くのがこの記事の目的ですからね。最低限聞ける音源を作りましょう。




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ミックスを始める前に


ミックスにおいて一番大事なことは音圧ではありません。ミックスで音圧をあげる工夫をすることはよくありますが、聞きやすい音源を作ることが一番大事なことです。StudioOneではまともなコンプ、EQが入っていなかったと記憶していますので、基本的なことだけを説明していこうかと思います。

ミックスを始める

今あるトラックは
メロディ(フルートなど)
コード(鍵盤楽器など)
ベース(エレクトリックベースなど)
リズム(ドラム)
だと思います。

ミックスを始める前に一番聞かせたい場所を考えましょう。大体の人はメロディだと思います。もちろんドラムがかっこいいから聞いてほしいってこともあるかと思います。大事なのは今一番何を聞いてほしいか、です。

どの音も前に出過ぎていてはリスナーは何を聞いていいのか分からなくなってしまいます。聞かせたいパートがあるのなら他のパートはそっと後ろから支えてあげるべきです。トラック数が増えすぎるとミックスの難易度が上がる訳ですね。今回はなるべく最小限の構成になっています。最近の曲に比べれば迫力はないかもしれませんが、まずは少しずつ慣れて行きましょう。

一番音を聞かせる方法としては、音を中央に配置する、音量を大きくする等があげられます。ボーカルものの曲では特殊な場合をのぞき、メインボーカルは真ん中に位置して他の楽器より大きな音が鳴っているかと。
これの逆で、他の音を左右に振る、音量を減らすことによって存在感を少しずつ減らして行くことが出来る訳ですね。右だけから聞こえすぎていると左右のバランスが悪くなって聞きづらくなるので、左右にはバランスよく配置して行きましょう。

まずは低音の楽器から

一番目立つ場所からミックスを始める方法もあるし、それが有効な場合もよくあります。ですが、よく使われる方法として、低音から作っていくというのがあります。
分かりやすさ重視ですのでこの方法で解説していこうと思います。

低音の楽器といえば、ベース、バスドラです。この2つのバランスが曲の雰囲気をある程度決めてしまいます。恐ろしい。
バンドをみているとベースの人は左にいるのでベースは左に振るのかな?と思ってしまいますが、どちらも中央に配置した方がいいでしょう。曲に安定感がでます。
次に音量ですがこの2つだけを再生してみて両方を大体同じ音量にしてみてください。ほとんどの場合それがちょうどいいかと思われます。

まとめると、「ベースとバスドラは中央に配置、大体同じ音量にする。」です。

ドラムを組み立てる

先ほどバスドラが出来たと思うので次はドラム全体にいってみましょう。
スネア、ハイハットがありますね。タムを入れた人もいるかもしれません。

僕の友人はスネアをすこし左に振ったりしていましたが僕は中央に入れています。ここは好みですのでご自由にどうぞ。全体のバランスを考えて振るのもいいですね。
ハイハットは少し右に振るというのが一般的です。これは実際のバンドの配置からですね。
タムは3種類くらいあるかと。実際のバンドと同じようにそれぞれ別の向きに配置しましょう。タムを入れられた人ならば分かると思います。これでフィルインの時に立体感が出ます。

コード楽器を組み立てる

さて、ベース、ドラムが出来ました。ベースつながりということでコード楽器、(鍵盤楽器など)を進めた方がいいでしょうか。人は2つの音だけの方が聞き比べしやすいと言いますので、ベースとコードだけ聞いて調節してもよいでしょう。ただし全体で聞くことで聞こえ方が変わってきます。交互に聞いて判断しましょう。
コード楽器は中央ではなく少し振る方がいいかと思います。存在感を減らすといった目的からです。ここで全体のバランスを崩すことが多いので慎重に。2種類のコード楽器を入れてしまった人はそれぞれ反対に振るのもいいでしょう。
ピアノの音源には低い音が左、高い音が右になっている物もあります。その場合は中央でもよかったりするかもしれません。
あまりにも音量が上下する場合はベロシティが上下している、入っている音数が多くなったり少なくなったりしているということがあります。その場合は編曲まで戻るのもいいでしょう。コンプレッサーやオートメーションは今回は使わないで欲しいです。

まとめると、「コード楽器を少し左右に振り、ベースとコード楽器の音量を整え、全体を聞いてバランスを確かめる」ですね。

メロディをぶち込む

最後の仕上げです。ついに主役が登場するわけです。
他の楽器は主役が来るまでに準備を整えて行く訳ですね。ここでメロディを一番存在感が出るように入れてみてください。どうしてもしっくり来ないのなら他がうまくいってない可能性があります。いったんミュートして他の楽器を見直してみましょう。

リバーブを入れる

ここは入れるかどうか迷いましたが、だいぶ雰囲気と聞きやすさが変わってしまうので入れることにしました。埋まってない空間を埋めることも出来ますので。
センド&リターンという方法を使います。AUXトラックへリバーブを挿してそこへセンドを使って音を送り込むことでリバーブをかけます。DAWによってやり方が変わってきますので分からなければ遠慮なく聞いてください…この記事内で説明できる自信はないです。
センド&リターンを使うメリットはリバーブを共有することで一つの空間であることを演出しやすくなります。個別にリバーブを挿すのは特殊な場合です。リバーブ込みで音色作りをする時などです。
リバーブはとりあえずプリセットで。音作りに関してはまたいつか…やるのか?バスドラ、ベース以外には常識の範囲内でガッツリかけていいと思います。お風呂場にならなければOKです。今回はこれくらいで終わらせます。すみません。

ミックスが出来た

ここまで来たら完成です!一度通して聞いてみましょう。しばらく時間をあけてから聞いても大丈夫なら完成です。
ここでは音圧を稼ぎません。音を無理矢理突っ込むのはやめてください。音が割れます。音圧稼ぎについてはまたいつかの記事にて。
マスタートラックの音量をみて、もし0デシベルを超えるようなら、超えないようにした方がいいです。かなり音量は小さくなると思いますが、これから先はマスタリングの作業です。コンプレッサーの使い方を学ぶ必要があります。
コンピなどに曲を出したい場合はこの状態で提出します。決して0デシベルを超えた音源を出さないように…。迷惑になってしまいます。

マスタリングをしたい

これまでは曲作り、ここからは音源として完成させる作業です。StudioOneのフリー版の中にはまともなリミッターがないはずなのでここから先の作業は厳しいかもしれません。チャンネルストリップのコンプのノブをまわして凌いでください。いつか有料のDAWを買おうね。
本当はもっとやるべきことがありますが、今回はリミッターというエフェクターを挿すだけとします。
持っていない方はGeorge Yohng’s W1 LimiterをDLしてきてください。フリーソフトの中ではおすすめです。

これをマスタートラックにさしてThresholdという物を音が割れない程度に下げます。しっかりミックスが出来ているのなら十分な音圧はでます。
以上。

すぐに変な音になるのなら編曲、ミックスに問題がある可能性があります。同じ音程の音を重ねすぎていたり、一部分だけ音量が大きくなっていることが音圧のあがらない原因です。

何度でもいうけど本当はもっとするべきことがあるのでまた今度説明します。すみません。

曲ができた?

ここまで3記事やってきてやっと1曲できたわけですが…。できました?
この記事を読んで出来上がった曲を是非聞かせていただきたいです。それによって記事も少し書き換えたり追記したりもしたいので…。アドバイスなども出来ると思います。
というかこの記事のこれからの為に聞かせてくださいお願いします!ツイッターやコメントにURLをお願いします!

おわりに

一曲目で完璧を求めてはだめだと思います。何度もやることで、こういう時はこうした方がいいという物がだんだん見えてきます。これからスケール、コードなどの音楽理論に入っていきますが、その前にある程度作っていた方が頭に入りやすいのです。

さて、スケールを覚えることで黒鍵盤だけの作曲から卒業できます。がんばりましょう。今までの黒鍵盤に加えて要所要所白鍵盤を使うことも出来ます。

というわけで次回はスケールをやります。よろしくお願いします!ようやく本番が始まりますね!!

それではまた、次の記事で会えると嬉しいです。
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